観音竹とは?

先ずは、観音竹の自生地より説明します。日本国内では最も温暖な地域、沖縄等の温暖地域、又はその島国、中国南部、
台湾(自生種を銘品に輩出させたのは殆どが台湾)、海南島、東南アジア地域でも最も温暖な地域に自生されていると言われてい ます。【私(池本豊英)が2008年2月の中頃、台湾に渡航したときには、様々な自生の観音竹が郊外にありました。】
ヤシ科、ラピス属、双子葉類、常緑木にて雌雄異株。繁殖はヤシ科特有の地下茎によるもの。実生による同種増殖、生長点
バイオ・メリクローンでの増殖は非常に困難。我が国の沖縄、観音山に自生していた事から
「観音竹」と呼ばれていると言う説が一般説。世界共通の学名で現すと、
 学名<Rhapisu flabell formis> ラピスフラベリフォルミス(意味は、「扇形」)
 別学名<Rhapis excelsa> ラピスエクスケルサ(意味は「背丈が高い」)
観音竹と棕梠竹を総称して観棕竹(かんそうちく)と呼ぶ事が多いです。
観音竹・棕櫚竹は、おもと、東洋蘭と並んで古典植物の三本柱の一柱として評価され、同時に東洋的伝統園芸植物として
古く江戸時代から栽培されています。


観棕竹の潮流
観音竹・棕櫚竹の人気は、昭和30年後半〜昭和42年がピークで、その後昭和59年頃まで安定した人気が保たれていましたが、一時投機色を特に強めた一部の「観音竹を御金儲けに」と言う人達によって、「観音竹のイメージダウン」が生じ、それが酷く流布され顕在していた為、永らく低迷していましたが、平成8年を底にして人気が徐々に上昇し始め、平成16年秋には浜名湖花博にて、日本観棕会なる同好会団体が観音竹・棕櫚竹の展示に参加しました。その直後に、有る一部特定の品種が急に、急ぎに急いで世界各国から観音竹の問い合わせが有り、平成18年には観音竹の専門書発行が発案され、翌年の平成19年7月には実に25年振りの「観音竹・棕櫚竹の専門書」(『観棕竹図鑑』)が発刊されるなど数多くの普及宣伝の効果もあり、平成20年頃には愛好者が急増しました。また昨今では投機色が一掃される動きがあり、安定した観音竹人気の時代とも言えるでしょう。現在の観音竹人気は国内よりも国外に人気が向いています。まさに観音竹は我が国の国際的植物です。観音竹が如何に植物としての大きな魅力である、美しさ、鑑賞価値の高さ、変化の豊富さ、栽培の容易さやおもしろさなどが、人々に広く知られるようになり、愛好者の増加をみることになっと思われます。
 そこで、観棕竹の魅力とはどのようなものか、具体的に上げてみることにします。

@鑑賞価値が高い
 まずなんといっても、観音竹に心ひかれるのは、その美しさであり、鑑賞価値の大変優れている点です。
 品種の数は、現在、平成21年度の日本観棕会の銘鑑上では、観音竹と棕梠竹あわせて128種あります。そのなかで、縞斑系(柄物)が70%、青葉系(無地物)が30%ぐらいの割合で、品種が非常に豊富であるといえます。
 それに、葉の大小、形、光沢、縞柄や斑の有無、あるいは、その縞や斑の色彩、形状など、実に変化に富んでいます。どの品種をとってみても独特の美しさがあり、人々の心を強く引きつけるものを持っています。
 木全体から受けるイメージも、気品と情緒にあふれています。そのため、装飾用・観賞用として、和風建築はもとより、洋風建築のオフィスやマンションの室内にもよくマッチし、実に風情のあるおもむきを添え、部屋全体に落ち着きと奥ゆかしさを感じさせてくれます。
 趣味として栽培を楽しむ場合にも、その美しさや気品は、私たちの日常生活にうるおいをもたらし、いつまでも飽きることはありません。心の底から自分の子供を育てているような、深い愛情を抱かせます。

A木が丈夫でつくりやすい
 観音竹は、南方系の暖地植物であるため、一般にはつくりにくい、特別な設備や技術がいるように思われていますが、決してそのようなことはなく、観音竹も棕梠竹も非常に丈夫でつくりやすく、どこでも、だれでも楽しめる植物です。
 もちろん南方系の植物である以上日本の在来植物にくらべて、寒さを嫌うのは事実ですが一般に思われているほどではありません。耐寒性も強く気温が零度以下になっても枯死することはありません。
 ただ、葉が霜や雪に直接あたったり根が凍ったりすると弱く、痛みやすいものです、寒さの厳しい夜などは、鉢を室内に持ち込んで下さい、出し入れが面倒であれば、冬のあいだだけ、室内の日当たりの良い窓際などに置くか、ビニールで簡単なフレームをつくって、そのなかに入れてやるだけで十分越冬します。よほど専門的にならない限り、温室などの設備や加温装置などはいりません。
 さらに、観音竹の優れた点は、病虫害に犯されることが非常に少なく丈夫で強健であることです。
 また、最近よく問題になつている煤煙や自動車の排気ガス、ホコリなどによく耐えることも、まさに現代的な園芸植物としての大きな魅力といえます。

B四季を通じて楽しめる
 観音竹は常緑植物なので、四季を通じてその美しい姿や形が鑑賞でき楽しむことが出来ます。
 ことに、冬場の楽しみの少ない園芸愛好家にとって、冬でも青々とした葉をつけて私たちの目を楽しませてくれる観音竹は、大きな魅力で他の園芸植物にはない特色の一つといえます。

C日常の管理が楽である
 観音竹は、置き場さえ考えてやれば、あとは日常の灌水と定期的な施肥、簡単な病虫害の防除だけでよく生育します。松やサツキ盆栽のように、針金かけや剪定といった、熟練を要する栽培技術はいっさいいりません。ですから初心者でも、少しの手ほどきを受けるだけで、ベテランと何ら変わりなく観音竹づくりが楽しめます。

Dどこでも楽しめる
 観音竹は鉢植え植物なので、場所をとらないで栽培できます。窓際やベランダ、物干し台など鉢の置けるわずかなスペースさえ有ればどこでも楽しめます。
 また、観音竹の優れた性質は、単に装飾・観賞用として楽しむだけであれば、他の園芸植物のように、太陽光線の当たるところや、夜露のおりるところにお居てやる必要がないことです。室内の窓際などの明るいところか、蛍光灯のもとでも十分生育します。
 この観音竹の特性は、ほかの園芸植物には絶対みられないことで、観音竹が最も有望なインドアー・プランツ(室内植物)として、専門家の注目の的となっているゆえんです。

E繁殖の魅力
 観音竹は、他の園芸植物のように種子を蒔いたり、挿し木や接ぎ木で増やすというように、いちどに大量繁殖出来るものではありませんが、子株を生みます。それもふだんの水かけを忘れず、適当な日常管理さえやってやれば、自然に増えてきます。あとは、大きくなった子株を分けてやればよく、たいした手間も掛かりません。栽培しているうちに、かわいい子株を生んでいくようすは実に楽しいもので、これも観音竹栽培の大きな魅力です。

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